現在のように、録音や撮影による情報収集活動ができなかった時代に活躍したのが、人間によるスパイ活動、すなわち『忍者』による情報収集活動でした。
敵地に潜入し、情報収集し無事に戻ることを任務としている彼らは、得た情報を主人の元に持ち帰る前に漏れてしまう事を恐れていました。そこで、第三者に漏れたとしても把握できないように情報を暗号化する必要がありました。解読方法を共有している者でしか通用しないという、暗号の特性を利用し、重大な情報を安全に持ち帰る事ができるのです。忍者達は、文字に見えないものを文字として、より破られにくい暗号を使用していたと言われています。
例えば、縄を特定の形に結んだものを暗号としていた「結い縄」や、着色した米の撒き方で情報を伝達する「五色米」などがあります。なかでも、漢字伝来以前に古代日本で使用していたとされる日本固有の文字、『神代文字(じんだいもじ・かみよもじ)』という文字が、戦国時代に解読できる者がいなかったことから、忍者は情報の漏えいを防ぐために暗号として使用していたそうです。この神代文字を、忍者が使っていたことから『忍者文字』と呼ばれています。
忍者の里「伊賀の国」では、この忍者文字をもっと色んな人に知って頂こうと、上野商工会議所観光部会より様々な事業を展開しています。
観光客・地元の方に伊賀上野で楽しんでいただきたく、「忍者文字解読事業」として平成22年1月より、「〜いがにんじゃ〜まちじゅう忍者文字の巻!」を開始しています。
これはお店の職業に応じたキーワードの忍者文字で書いたパネルを店先に展示していただき、街中を自由に歩いてパネルの解読に励んでいただこうという取り組みです。
パネル解読するための解読チラシ「虎の巻」も各店舗、商工会議所にてご用意しております。ぜひ解読に挑戦してみて下さい!
▶詳しくは『上野商工会議所HP まちじゅう忍者文字の巻』をご覧ください