勝手神社 神事踊(かんこ踊り)

国指定重要無形民俗文化財

三重県を代表する民俗芸能に、羯鼓(かっこ・かんこ)と呼ばれる太鼓を胸につけて踊る「かんこ踊り」があります。古来から田楽形式の鞨鼓太鼓を肩からかけた豊年踊りとして行われており、悪疫退散雨乞などの祈りを捧げていました。これが神霊化し、五穀豊饒、村内安穏を祈るかんこ踊りになったと考えられます。

[日 時]2023年10月8日 (日)
[場 所]勝手神社( 伊賀市山畑482)
[問合せ]壬生野地区市民センター 
     TEL:0595-45-8900(平日のみ)


〈例年の開催の様子〉

御旅所を13:30出発、勝手神社まで練行
14:00~勝手神社境内にて神事踊り

※駐車場は山畑農事集会所裏のグランドをご利用ください。

勝手神社のある伊賀市山畑地区は昔から旱魃に見舞われることが多く、つねに雨乞いの願をかけていました。それで、大和吉野の水分(みくまり)神社に願の火を受け御神体はその御分神とも伝えられています。この「神事踊り」は昭和38年1月に三重県無形文化財に指定されると同時に、勝手神社神事踊保存会を発足させ、より充実した踊りを継承するなかで、昭和41年1月NHKふるさとの歌まつりに出演し、この種の古代民族芸能の内、隋一と注目されました。2018年3月8日に国の重要無形民俗文化財に指定されました。その後、2022年11月30日にユネスコ無形文化遺産に登録が決定されました。

御旅所から神社までの行列には、猿・赤馬・黒馬・青鬼・赤鬼などもいます。オチズイを付けた踊り子の前にいる青鬼と赤鬼は踊りの時にも登場します。


馬と猿は行列の先頭にいて参道沿いで見学している子どもを驚かせたり、和ませながら進みます。

神社に到着すると、鳥居前でお祓いされ境内へと入場します。

オチズイを背負った踊り子は高さがあるので入場も大変です。

花笠をつけうちわを手に優美に動く立歌いと、並んで座る地歌い

数人の歌出しには、花笠をつけた立歌いと、つまおれ笠をつけた地歌いがおり、現在は地歌いの中の2名が笛吹を兼ねています。


踊り子の中央には4名の楽打(がくうち)が、フクメンと呼ばれる赤い布のついた花笠をかぶり歌に合わせバチを回したり踊りながら大太鼓を打ちます。

6名の踊り子は、色とりどりの花を付けて垂らしたオチズイと呼ばれる飾りを背負い、胸につけた鞨鼓を打ちながら踊ります。伊賀地方を代表する、非常に整った形式をもつ鞨鼓踊りで、ゆったりとしたテンポの囃子に合わせて舞うその踊り姿は、色美しく優美です。

以前は7月の祇園踊りに行われていましたが、現在は10月の第2日曜日の祭礼に奉納されています。またオチズイの花飾りや衣装などすべて山畑地区の方々が作ったものです。

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