上野城 薪能

「薪能」は、毎年9月から11月に開催されるお城まつりの行事の一つとして昭和59年から行われています。上野城本丸広場に一夜限りの特設舞台が設営され「能」や「狂言」をお楽しみいただけます。

[日 時]2023年9月30日(土)開場17時15分 開演18時
[場 所]伊賀上野城本丸広場 特設会場
[定 員]300席
[入場料]①1,500円 ②2,000円※呈茶付き限定50名
[お問合せ]0595-22-0511(公財)伊賀市文化都市協会

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《過去開催時の様子》

大蔵流 狂言 「清水」 茂山 宗彦

茶の湯の会を明日に控えて、主人は茶の水をどこから運んだらよいかと太郎冠者に相談します。野中の清水から汲むことになり、主人は太郎冠者を水くみにやります。しかし、太郎冠者は人使いの荒い主人が不満でなりません。そこで清水に鬼が出たと嘘をつき、手桶を投げ出して帰ってきます。不審に思った主人が清水まで見に行くので、太郎冠者は先回りして鬼の面をつけて待ち伏せます。そして、主人にお前は人使いが荒いだの、たまには酒をのませろなど命じます。

観世流 能 「土蜘蛛」 古橋 正邦

病気で臥せる源頼光(みなもとのらいこう)のもとへ、召使いの胡蝶(こちょう)が処方してもらった薬を携えて参上します。ところが頼光の病は益々重くなっている様子です。

胡蝶が退室し、夜も更けた頃、頼光の病室に見知らぬ法師が現れ、病状はどうか、と尋ねます。不審に思った頼光が法師に名を聞くと、「わが背子が来べき宵なりささがにの」と『古今集』の歌を口ずさみつつ近づいてくるのです。よく見るとその姿は蜘蛛の化け物でした。あっという間もなく千筋の糸を繰り出し、頼光をがんじがらめにしようとするのを、頼光は、枕元にあった源家相伝の名刀、膝丸を抜き払い、斬りつけました。すると、法師はたちまち姿を消してしまいました。


騒ぎを聞きつけた頼光の侍臣独武者(ひとりむしゃ)は、頼光のもとへ駆けつけます。頼光は事の次第を語り、名刀膝丸を「蜘蛛切」に改めると告げ、斬りつけはしたものの、一命をとるに至らなかった蜘蛛の化け物を成敗するよう、独武者に命じます。


独武者が化け物の血をたどっていくと、化け物の巣とおぼしき古塚が現れました。これを突き崩すと、その中から土蜘蛛の精が現れます。土蜘蛛の精は千筋の糸を投げかけて独武者たちをてこずらせますが、大勢で取り囲み、ついに土蜘蛛を退治します。

  • 上演中の飲食はご遠慮ください。
  • フラッシュ撮影・動画撮影は禁止です。スマホのライト等も点灯しないようにご注意ください。
  • お車でお越しの方は市営駐車場をご利用ください。(17時以降無料)

[問合せ]伊賀市文化都市協会 TEL:0595-22-0511 (平日)
上野城 TEI:0595-21-3148 (土・日・祝・当日)

<能>観世流 武田 邦弘

 

昭和39年より片山幽雪師(人間国宝)に師事
昭和46年独立
初舞台 昭和25年「船弁慶」子方 以後「乱」「石橋」「道成寺」「砧」「翁」「卒塔婆小町」「正尊」「鷺」など披曲
京都・名古屋観世会会員
日本能楽会会員 重要無形文化財能楽(総合指定)保持者 武田謳楽会、翔の会主宰
昭和57年より当地・伊賀市にて謡曲指導

伊賀市は能楽創世観阿弥生誕の地

 

観阿弥清次 -かんあみきよつぐ- (観世一世)

 観世流の始祖・観阿弥の出生は元弘二年壬申五月(1332)伊賀国(現伊賀市)
上島次郎左衛門元成(もとしげ)の三男として生まれたとされる。母は河内国南朝の忠臣・楠正成の姉または妹とされる。
大和猿楽四座の一つ結崎座を結成、後に猿楽に田楽能、曲舞等の長所を取り入れ、能の音曲を改革して能の基礎を確立した。故に能祖と称せられる。
元中元年(1384)駿河国一之宮、浅間(せんげん)神社に於いて演能中に謀殺される。(五十二才)

 

世阿弥元清 -ぜあみもときよ- (観世二世)

 世阿弥元清は、正平十八年(1363)父・清次の次男として伊賀国(現伊賀市)にて誕生、母は伊賀国小波多(現名張市小波多)竹原大覚法師の娘である。
元清は父・清次の跡を継いで観世流(結崎座)を統率し、卓越した曲、能楽論を多く残して猿楽を大成した。
元清の作品は沢山あるが、「老松」「高砂」「井筒」「砧(きぬた)」などは作品中の圧巻であり、現在も評価が高い。

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